【令和5年度のインフルエンザワクチンの予約と接種について】

 こんにちは、院長の黒田です。

 前回のブログでは、9月中旬時点で既に、「新型コロナ感染症」と「インフルエンザ感染症」が非常に増えており、インフルエンザ感染症は季節外れのこの時期に、「流行入り」が全国の都道府県で発令されていることを御説明いたしました。
 この秋~冬の発熱では、ワクチン接種歴に関わらず、新型コロナウイルスとインフルエンザの見分けが重要となり、また、両者の合併例も考えられます。両者では、治療薬も、自宅療養期間も異なります。
 したがって、今シーズンは両方のウイルス感染症を念頭にいれておく必要があります。
 (下記のバナーをクリックで、前回の院長ブログが閲覧出来ます)


 また、当院では、今年の上記の異例な状況に対応するために、「インフルエンザワクチン」の予約と接種を早期から行うことにいたしました。接種できない特別な理由のある人を除き、できるだけ多くの人に、早期からインフルエンザワクチンを受けていただくことをお勧めいたします。

 既に上記の情報をご存知の方も多数いらっしゃり、みなさんの感染症への意識も高まっていることから、9月中に既に予約をされている方が多数いらっしゃいます(9月22日現在で既に100名弱です)

 接種の予約時期が遅くなり過ぎて「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、予約するのを忘れて「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という事が無いように、早めに接種の計画を立てていただくことをお勧めいたします。

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【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。

             
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【ワクチン接種のおすすめ時期】

 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に、最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう。

 

接種間隔は2~4週とされていますが、免疫効果を考えると、2回目は4週間後が望ましいです)。

 以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。

今年は、例年とは異なり、既に「インフルエンザの流行」が始まっていますので、できるだけ早期に接種を済ませておいた方が良いと思われます。
 遅くとも11月末までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします
 
(12歳以下)
  1回目 10月中旬~11月上旬
       ↓(2~4週後)
  2回目 11月中旬~12月上旬
 
(13歳以上)
   10月中旬~12月上旬
 
 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
 つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。

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【他の予防接種との間隔】
  
 令和2年からは、接種間隔の決まりが変わりました。
「生ワクチン→生ワクチンだけは、間隔をあける必要があります」が、それ以外は間隔をあける必要が無く、同時接種も可能となりました。
 インフルエンザワクチンは「生ワクチンではなく、不活化ワクチン」ですので、他の一般的な予防接種との間隔を気にせずに、接種することが出来ます。
        
詳しくは、下記の資料をご覧下さい。
(下記資料は、クリックで拡大します)
 ワクチン接種間隔        
     

 また、「新型コロナワクチン」と「インフルエンザワクチン」の同時接種も可能です。
 但し、「同時接種を行う場合には、それぞれ違う腕に接種すること」とされております。
片腕に「インフルエンザ」、もう片方の腕に「新型コロナ」と、両腕に接種することになり、接種による副反応(痛み、腫れ、発熱など)も、2つのワクチンによる物が同時に生じることになります。
 よって、法律的には同時接種は可能ですが、当クリニックとしては、「インフルエンザ」と「新型コロナ」のワクチン接種を同時に受けることは、推奨は致しません

 (下記の画像をクリックすると拡大表示されます


     (厚生労働省のHPより)




【妊娠中・授乳中の接種】
 
 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします
 「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 
 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフル・イナビルなど)は使用出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします。 
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【当クリニックの予防接種】
 
(1)詳細は、HPのお知らせをご覧下さい。
  (下記バナーをクリックすると、HPのお知らせが閲覧出来ます)

 
 
(2) 経鼻ワクチンは行っていません
    安全性を確保するために、従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国が認可した場合には導入いたします。来年度には、特定の年齢を対象に、正式に認可される予定です。

(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
(4)接種開始日は、10/10(火)です
   『完全予約制』です

     (在庫がなくなり次第終了いたします)

(5) 予約方法

    今シーズンから、予約の利便性を高めるために
   
「インフルエンザワクチンのインターネット予約」
    
10/1から開始いたします。
      24時間、スマホやPCから予約が可能ですので、とても便利かと思いますので、是非ご利用ください。

     10/1までは、
     ・従来通りに電話や受付窓口で予約(診察時間内)。
     ・インターネット予約に備えて、必要な情報だけ入力しておき、
      10/1以降には、インターネットで日程を予約するだけの状態にしておく。
     のどちらかになります。
 

 

 (上記バナーをクリックで、予約画面へ)

 

(6) 価格

【3歳以上】 

 シリンジ製剤(3800円)

(特徴)
・水銀の保存料無し
・既に注射器に入っているので無菌状態
・すぐに接種出来る製剤で異物混入がない
・1人で使いきりなので清潔
・万が一、都合による日程変更の際も、取り置き可能
・流通量が少なく、上記のメリットがあるので、価格が割合高い

 

【6ヶ月~3才未満】

【公費助成を受けられる方】  

 バイアル製剤 (2600円)

(特徴)
・水銀の保存料あり
・1本のバイアルから必要量を注射器に詰める
・バイアルからワクチンを抜き取る際に異物混入があり得る
・1本のバイアルを、複数の他人と使い回します
・体調不良や風邪で、日程変更や接種不可の際は、予約はキャンセルになります。
 (空きがあれば、再度予約日程の取り直しは可能)
・流通量が多く、原価が安いので、接種価格も安い。
公費助成を利用する方で、シリンジ製剤を希望の方は、電話で御相談ください




【公費助成を受けられる方】

期間は、令和5年10月1日~同6年1月31日(在庫が無くなり次第終了)
・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします
インフル公費5
 
窓口での負担は、1,300です。 
7インフル公費
 非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料です。
 期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
 苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
 市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。
 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬です。
体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。
 
 その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。

(下記のバナーをクリックで、厚生労働省からの情報が閲覧できます)
厚労省  
 (厚生労働省のホームページ)

 

(7)その他

  診察時間内に、窓口又はお電話にてお問い合わせください)  
   (TEL) 0144-53-5800

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【新型コロナ感染症が増えて、インフルエンザが既に流行入りしています】

 こんにちは。院長の黒田です。

 
 「新型コロナウイルス感染症」が、令和5年5月8日から、従来の「2類感染症」から「5類」に変更されました。

これに伴って、社会活動の制限が大幅に緩和されて、コロナ禍前のように、各種の行事・イベントの再開、海外からの旅行者の増大、マスク装着の自由化、公衆トイレでのハンドドライヤーの再開など、まるで新型コロナ感染症が根絶したかのように、身の回りで大きな変化が起きていると思います。

 但し、新型コロナ感染症の感染者は、4月以降もゆっくりと増えてきており、最近はさらにその数が増えている印象です。 厚生労働省によりますと、9月3日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から7497人増えて10万1289人となりました。

下記は、新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数です。 

 

 内閣官房のHPより(上記表は、クリックで拡大します)

 

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、9月10日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が20.19人で。厚生労働省は「緩やかな増加傾向が続いていて、引き続き感染対策を徹底してほしい」としています。

 下記のグラフを見ていただくと分かりますが、昨年末12月~1月と同数に近づいていることが分かります。また、5類感染症への変更に伴い、医療機関を受診せずに家庭で自己検査を行っている人や、検査そのものを受けずに風邪と考えて登校・出勤している人も多数いると思われますので、実数はもっと多いと推定されます。

 (新型コロナウイルス感染者数)

(NHK HPより)

 

 また、5類移行に伴って、マスク着用は個人の判断となりましたが、下記の通り、厚労省は医療機関を受診する際にはマスクの着用するように周知しています。

 当院でも、「乳幼児・小児や、診察を受けない付き添いの場合でも、マスクの着用」をお願いしております。

 

「2歳以下のマスク着用は危険だから、着用しなくて良い」と主張される保護者の方もいらっしゃいますが、それは医療機関や高齢者施設の訪問をせずに、公園で遊んだり、保育園・幼稚園に登園したり、通常の家庭生活を送る際に該当することです(医療機関などへ行かないのならば、マスク着用は不要です)。

           

 

 当院には、抗がん剤を内服して闘病している方や、免疫抑制剤を投与中で感染すると重症化のリスクがある方、高齢者で抵抗力の低い方、睡眠時無呼吸症候群の方、呼吸器・循環器・消化器など他院で基礎疾患を治療中の方、障害のために車椅子で寝たきりで自身では一切体を動かせない方、人工透析を受けていて免疫力が低い方、妊婦さん、など、本当に色々な患者さんが来院されています。

   

その方々は、新型コロナ感染症に罹患すると、重症化しやすく、入院加療が必要になる可能性が高く、感染症に対して非常に気を使っていらっしゃいます。実際に、新型コロナ感染症での入院者数は、現在でも相当数いらっしゃいます。

     

 

 一方、乳幼児・小児では、感染者数は依然として多いのですが、低年齢層では症状が顕在化しにくく、発熱も全くなく(元々の基礎体温も37度前後なので、微熱があるのか分かりにくいです)、咳、鼻水などの感冒症状だけにも関わらず、それがコロナ感染症であることが稀ではありません。

 

 また、当院はコロナ禍前に建築されたその構造上、風邪症状の方と、そうでは無い方の玄関・待合室・診察室は別れておらず、全く同一です(小児科以外のほとんどの医療機関が、そのようになっていると思います)。

 つまり、新型コロナ感染をしている全く無症状(あるいは発熱の無い風邪症状のみ)の乳幼児・小児が、知らないうちに待合室で、誰かに感染させてしまう可能性があるのです。

「乳幼児・小児自身は、新型コロナに感染しても症状が軽いから」、とはまた別の意味の話なのです。

 

 

 ですので、「発熱も無いし、新型コロナ感染症であるはずが無く、風邪症状なんだから、マスクはしない。診察して薬を出してください」、「付き添いの子供は乳幼児なので、マスクは絶対にしない」という保護者の方が、稀にいらっしゃいますが、当院では上記や厚労省の方針を踏まえて、

「全ての方に来院者(付き添い者を含む)に、マスク着用」をお願いしております。

どうしても同意いただけない場合には、マスク着用は不要で良いという他の医療機関の受診をお願いしております。

 

マスク着用に関しては、下記の厚労省のポスターをご参照ください。

(厚労省のHPより。クリックで拡大します)

 

 

 

 さて、話題を変えて、「インフルエンザ感染症の現状」をお伝えいたします。

今年は、季節外れのインフルエンザが流行し、昨シーズンの冬から1年を通して流行が続いており、苫小牧市でも、夏であるにもかかわらず、小中学校では学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖となっています。

 

 国立感染症研究所によりますと、9月10日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は2万2111人で前の週から9473人増えました。1医療機関あたりでは4.48人で前の週から1.92人増えています(下記のグラフを参照ください)。


 また、このデータを元に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ15万1000人で、地域ごとでは、全国の44の都道府県で前の週より増加したということです。

(国立感染研究所HPより。クリックで拡大します)

 

 ちなみに、この数値が「1」を上回ると、「インフルエンザの流行入り」「10」を上回ると「インフルエンザ注意報」、「30」を上回ると「インフルエンザ警報」が、都道府県から発令されます。 

下記のグラフを見ると、過去10年の流行状況と比べて、3~5ヶ月ほど早く基準値を超えていることが分かります。

 

(国立感染研究所HPより。クリックで拡大します)

 

 この季節外れのインフルエンザの流行の原因ですが、識者によると、

「新型コロナとの同時に検査できるキットが普及し、インフルエンザが以前より見つかりやすくなったことも関係していると考えられるが、コロナ対策でここ数年、流行が抑えられ、免疫を持たない人が多いことが影響しているとみられる。今の時期、冬のシーズンのように爆発的に患者が増加するリスクは低いと考えているが、流行状況に注意する必要がある。」
「コロナだけでなくインフルエンザも流行し、私たちの周りにウイルスが潜んでいる。かぜの症状が見られたら、コロナやインフルエンザに感染しているかもしれないという意識をもって、無理して外出せず、自宅療養することが大事だ。症状が重くなって不安がある人は、医療機関を受診して早めの診断や治療を受けることが大事だ」

とのことです。

 

 東京都が9月14日に公表したインフルエンザの都内の感染者数によりますと、インフルエンザの感染者数は9月10日までの1週間に1医療機関あたり5.95人と、統計を取り始めた1999年以降、この時期としては過去最多となりました。

 季節外れの9月にインフルエンザが流行しており、しかも感染者のほとんどが小児や若年者で、学級閉鎖・学年閉鎖の原因になっているようです。

(NHK HPより。クリックで拡大します)

 

 東京都は9/21、インフルエンザの患者報告数について、「流行注意報基準(10.0人)」を超えたと発表して、「今後さらに流行が拡大する可能性がある」としています。

(東京都感染症速報より。クリックで拡大します)

 

下記は、埼玉県庁の発表ですが、やはり季節外れにインフルエンザが流行していることが分かります。

(埼玉県庁のHPより。クリックで拡大します)

 

また、愛知県も県内のインフルエンザの発生状況について、下記グラフのように、県内のインフルエンザ患者の定点医療機関当たりの報告数が、「4.89」となり、9月14日付けで、「インフルエンザの流行入り」を発表しています。

(愛知県HPより。クリックで拡大します)

 

 

以上より、9月時点で既に、新型コロナ感染症の増加と、インフルエンザの非常に早期からの流行が同時に起きていることが分かります。以下は東京都の両感染症の患者報告数ですが、9月の時点で既に非常に感染者数が多く、これから本格的な冬に向かうにつれて、「新型コロナ感染症」、「インフルエンザ感染症」の両者に注意が必要と考えられます。

(東京新聞HPより。クリックで拡大します)

 

 以上より、今年の冬も、「インフルエンザ」と「新型コロナ」が同時流行して、いわゆる『フルロナ』という重複感染が生じることが懸念されています。

 年末でどうしても仕事を休めない方、感染しても薬が飲めない妊婦さん、受験生のいる家庭、基礎疾患のある方、ご高齢者、乳幼児・小児、などは、是非とも、予防接種を受けていただくことをお勧めいたします。

 当院では、上記の様な例年とは異なる状況を踏まえて、今年のインフルエンザワクチン接種を早めに開始するために、9月中から既に予約を受け付けており、既に100名近い方が予約なさっております。

 インフルエンザワクチンの接種を考えていらっしゃる方は、早めに予約をされることをお勧めいたします。

【令和4年度のインフルエンザワクチンの接種のお知らせ】

  こんにちは。院長の黒田です。
 
 7月から始まった「新型コロナウイルス感染症の第7波」が、10月初め現在でもまだ収束せず、苫小牧市内で1日200人近い新規感染者が出ております。

 一部のマスコミ報道で『オミクロン株は症状が軽い』という情報が出ており、各種の行事やイベントが開催されるようになりましたが、苫小牧市内のコロナ病床は依然として満床に近く、重症者が多数出ています。

 新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでおりますが、まだ一度も接種を受けていない方や、2回目の接種までは受けても3回目以降の追加接種を受けていない方も多数います。10月以降の追加接種が、国が補助してくれる最後の接種となるという噂もあります。初回接種、追加接種を受けていない方は、10月以降の接種をご検討下さい。

 

 さて、この冬の「インフルエンザ」の流行予測ですが、

2022-2023年シーズンは、過去2年と違って、インフルエンザの流行の可能性が高いです」。

理由は以下の通りです。

 

今年、南半球でインフルエンザが大流行したから

 北半球の冬季のインフルエンザ流行の予測をする際には、南半球の状況を参考にします。

 オーストラリア政府は定期的にインフルエンザの発症状況を報告していますが、2020年および2021年は、わが国と同様に、インフルエンザの患者さんは極めて少数でした(下記のグラフでも読み取れないぐらいです)。

 しかしながら、2022年は4月後半から報告数が増加し、例年を超えるレベルの患者数となり、新型コロナ感染症と相まって、医療の逼迫が問題となりました。

 (下のグラフをクリックすると拡大表示されます

  

  (オーストラリア保健省のHPより)

今後は、海外からの入国が緩和され人的交流が増加しますので、国内へウイルスも持ち込まれると考えられ、わが国においても、今秋から冬には、同様の流行が起こる可能性があります。

 オーストラリアで本年度に検出されたインフルエンザウイルスのうち、約80%はA(H3N2)、約20%がA(H1N1)だったため、わが国でもA(H3N2)香港型の流行が主体となる可能性があります。A型はB型に比べて、シーズンの比較的早期から流行し、強い症状を呈するのが特徴です。

発症してもワクチンによる一定の重症化防止効果は期待でき、65歳以上の高齢者においてA(H3N2)型感染による入院防止率は37%であったと報告されています。

 

2.過去2年間にインフルエンザの流行が無かったため、免疫力が低下しているため

 過去2年間、国内でのインフルエンザの流行がなかったために、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下していると考えられます。

そのため、一旦感染がおこると、特に小児を中心に社会全体として大きな流行となるおそれがあります。

 

以上より、

今シーズンは、過去2年間とは異なり、「インフルエンザ」と「新型コロナ第8波」が同時流行して、いわゆる『フルロナ』という重複感染が懸念されています。

    

 (上記バナーのクリックで記事を読めます

 

 この秋~冬の発熱では、ワクチン接種歴に関わらず、新型コロナウイルスとインフルエンザの見分けが重要となり、また、両者の合併例も考えられます。両者では、治療薬も、自宅療養期間も異なります。

したがって、今シーズンは両方のウイルスを念頭にいれておく必要があります。

接種できない特別な理由のある人を除き、できるだけ多くの人にインフルエンザワクチンの積極的な接種をお勧めいたします。

       


 既に上記の情報をご存知の方も多数いらっしゃり、みなさんの感染症への意識も高まっていることから、今年もインフルエンザの予防接種を早期から希望する方がいると予想されていました。実際、9月中にたくさんの方から予防接種に関する問い合わせがあり、既に予約をされている方が多数いらっしゃいます

 接種の予約時期が遅くなり過ぎて「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、予約するのを忘れて「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という事が無いように、早めに接種の計画を立てていただくことをお勧めいたします。



【今年のワクチン供給量】

 下記のグラフの通り、今年の供給量は、過去最大量となります。

 但し、上記の流行予測から、接種希望者もたくさんいらっしゃいますので、医療機関で確保したワクチンが早期に無くなったり、

ワクチンの供給は徐々に行われていくことから、希望する時期に接種が出来ないことや、接種可能な時期には既にインフルエンザが流行し始めていることも予想されます。

また、12歳以下では、1回目の接種を11月中には終える必要がありますが、この時期にはワクチンの供給量が、まだが少ないと考えられます。

これらを踏まえて、お早めにワクチン接種の予約をされることをお勧めいたします。

 

 (下のグラフをクリックすると拡大表示されます

  
   (厚生労働省のHPより)



【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
     medical_yobou_chuusya_baby[1]
               

 

【ワクチン接種のおすすめ時期】

 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に、最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。

 以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。
 遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします
 
(12歳以下)
  1回目 10月下旬~11月上旬
       ↓(4週後)
  2回目 11月下旬~12月上旬
 
(13歳以上)
   11月上旬~12月上旬
 
 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
 つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。最後の接種が12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。

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【他の予防接種との間隔】
  
 令和2年からは、接種間隔の決まりが変わりました。
「生ワクチン→生ワクチンだけは、間隔をあける必要があります」が、それ以外は間隔をあける必要が無く、同時接種も可能となりました。
 インフルエンザワクチンは「生ワクチンではなく、不活化ワクチン」ですので、他の一般的な予防接種との間隔を気にせずに、接種することが出来ます。
        
詳しくは、下記の資料をご覧下さい。
(下記資料は、クリックで拡大します)
 ワクチン接種間隔        
     

昨年までは、「新型コロナワクチン」も注射生ワクチンと同様の扱いで、接種の前後2週間は、他のワクチン接種が出来ませんでした。

下記は「昨年」の厚労省からの通知です。

 (下記の画像をクリックすると拡大表示されます

新型コロナワクチンの接種間隔
     

 しかし、今年からは、「新型コロナワクチン」と「インフルエンザワクチン」の同時接種は可能と変更になりました。

 (下記の画像をクリックすると拡大表示されます
     (厚生労働省のHPより)

 

 但し、「同時接種を行う場合には、それぞれ違う腕に接種すること」とされております。

片腕に「インフルエンザ」、もう片方の腕に「新型コロナ」と、両腕に接種することになり、接種による副反応(痛み、腫れ、発熱など)も、2つのワクチンによる物が同時に生じることになります。

 よって、法律的には同時接種は可能ですが、当クリニックとしては、「インフルエンザ」と「新型コロナ」のワクチン接種を同時に受けることは、推奨は致しません


当クリニックでは、「新型コロナワクチン」も、「インフルエンザワクチン」も受け付けていますので、予約・日程の相談が可能です。
窓口もしくは下記の電話で、遠慮無くご相談ください。

 (TEL)0144-53-5800 (診察時間に受け付けています)
   medical_chuusya_girl

 

【妊娠中・授乳中の接種】
 
 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします
 「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 
 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフル・イナビルなど)は使用出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします。 
  151015-img07  baby_junyu[1]
     




【当クリニックの予防接種】
 
(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、今回のシーズンもごく少量しか製造されていません
 妊婦さんや、水銀が気になる方、一つのワクチン容器から複数人数分を取り分けて使うことが気になる方、などのために、少量のみ確保しています(無くなり次第終了します)。
  シリンジタイプ ←使い切りタイプは稀少。

(2) 経鼻ワクチンは行っていません
    従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国内で認可された場合には導入を検討いたしますが、現状では行っていません。

(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
(4)接種開始日は、10/17(月)です
   『完全予約制』です

     (在庫がなくなり次第終了いたします)
    
   (TEL) 0144-53-5800
  診察時間内に、窓口又はお電話にてお問い合わせください)
    hospital_uketsuke
      

(5) 価格と回数
 
【生後6か月以上 3歳未満】 
 
    バイアルタイプ  ←  終了しました
 2600円

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後がお勧めです)
必ず、『母子手帳』をご提出ください



【3歳以上 13歳未満】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
 バイアルタイプ シリンジタイプ
 3200円   3800円   
 ↑ (あと2人分)      ↑(あと3人分

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
小児は、必ず「母子手帳」をご提出ください(小学生は、できれば提出して下さい)




【13歳以上】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
バイアルタイプ シリンジタイプ
3200円       3800円 
 ↑ (あと2人分)       ↑(あと3人分
 
・原則として1回接種です 。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。


【公費助成を受けられる方】

期間は、令和4年10月1日~同5年1月31日(在庫が無くなり次第終了)
・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします
インフル公費5
 
窓口での負担は、1,300です。 
7インフル公費
 非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料です。
 期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
 苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
 市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。
 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬です。
体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。
 
その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。
詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。

(下記のボタンをクリックすると、厚生労働省からのインフルエンザに関する情報が閲覧できます)
厚労省  
 (厚生労働省のホームページ)

【令和3年度のインフルエンザワクチンの接種のお知らせ】

  こんにちは。院長の黒田です。
 
 今年も、「新型コロナウイルス感染症」で、従来の生活が一変したままでした。
ただ、新型コロナウイルスのワクチン接種が確実に進んでおり、11月末までには、希望する全ての方への2回接種が終了する見込みです。
 ワクチン2回接種の証明書を発行して、海外渡航や飲食店への出入りの条件にしようという動きもあるようですが、既に3回目接種についても、世界的に議論されています。
 早く、マスクを外して外出できて、学校行事や、お祭りや各種イベントが、以前のように出来るようになることを願っています。
 私も微力ながら、当クリニックでの個別接種だけで無く、集団接種会場にも出向して、早くこの地域の感染がおさまり、集団免疫ができるよう、協力させていただいています。

 また、当クリニックでは、新型コロナ感染症対策をできる限り行って、安全に診察を受けていただけるように工夫しております

下記の写真をクリックすると、詳細が表示されます
TEC感染対策
      
 さて、今年も「インフルエンザ」の予防接種の時期になりました。
 上述の「新型コロナウイルス」の影響で、みなさんの感染症への意識が高まり、今年もインフルエンザの予防接種を早期から希望する方がいると予想されていました。実際、9月中にたくさんの方から予防接種に関する問い合わせがありました。
 当クリニックでは、例年以上に早く、夏頃にはワクチン確保の準備を進めておりました。

 接種の予約時期が遅くなり過ぎて「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、予約するのを忘れて「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という事が無いように、早めに接種の計画を立てていただくことをお勧めいたします。


【今年のワクチン供給量】

 下記のグラフの通り、今年の供給量は、昨年よりも大きく減ります。製造量が少なければ昨年比で77%程度まで減り、多く製造できたとしても84%まで減る予定です。
 「供給量=流通量」ではありませんので、実際の流通量は、昨年比で60%程度ではないかと予想しています。
 いずれにしても、今年のワクチンの流通量は、昨年よりも大幅に減少します
 (下のグラフをクリックすると拡大表示されます

21/22インフルワクチン供給量の見込み
  

 ワクチン供給量の推移予想ですが、下記のグラフの通り、12月初めまでは例年以上に少ないです。12歳以下では、1回目の接種を11月中には終える必要がありますが、この時期にワクチンが非常に少ないことが分かります。
 また、12月初め以降も、例年よりもかなり少ない量しか供給されません。医療機関でも十分な量のワクチンの確保ができず、しかも早い時期に在庫が無くなって接種を終了することが予想されます。
 このため、今年は早い時期にインフルエンザの予防接種の予約が必要だと思われます
下記のグラフをクリックすると、拡大表示されます
   
21/22インフルワクチン供給量の見込み(週次)
       (厚生労働省のHPより)



【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
     medical_yobou_chuusya_baby[1]
               

 

【ワクチン接種のおすすめ時期】

 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に、最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。

 以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。
 遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします
 
(12歳以下)
  1回目 10月下旬~11月上旬
       ↓(4週後)
  2回目 11月下旬~12月上旬
 
(13歳以上)
   11月上旬~12月上旬
 
 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
 つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。最後の接種が12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。

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【他の予防接種との間隔】
  
 令和2年からは、接種間隔の決まりが変わりました。
「生ワクチン→生ワクチンだけは、間隔をあける必要があります」が、それ以外は間隔をあける必要が無く、同時接種も可能となりました。
 インフルエンザワクチンは「生ワクチンではなく、不活化ワクチン」ですので、他の一般的な予防接種との間隔を気にせずに、接種することが出来ます。
        
詳しくは、下記の資料をご覧下さい。
(下記資料は、クリックで拡大します)
 ワクチン接種間隔        
     
 但し、今年は、「新型コロナウイルスのワクチン接種」があります
新型コロナワクチンの接種の前後2週間は、他のワクチンの接種が出来ません

 
下記の画像をクリックすると拡大表示されます

新型コロナワクチンの接種間隔
     (厚生労働省のHPより)

 例文の通りで、11/1に新型コロナワクチンの1回目の接種を受けると、11/15まではインフルエンザの予防接種は受けられません。そして、仮に11/15に接種をしたとすると、その後さらに2週間が経過した11/29までは、新型コロナワクチンの2回目の接種は受けられません。

 新型コロナワクチンは2回接種する必要です。
・「ファイザー社のワクチン」は接種間隔が3週間なので、その間にインフルエンザワクチンを接種するのはできません。
・「モデルナ社のワクチン」は接種間隔が4週間なので、ぴったり真ん中の1日のみはインフルエンザワクチンの接種は可能です(そこまで厳密に出来るか不安ですよね)。

当院としては、早めに新型コロナワクチンの2回接種を終了し、その後2週間経過してから、インフルエンザの予防接種を受けていただきます
これから、新型コロナワクチンを受けられる方は、早めに接種を行い、11月にはインフルエンザの予防接種を受けられるようにしましょう。

・11歳以下は、新型コロナワクチンの接種の対象外ですので、大丈夫です。
・13歳以上は、新型コロナワクチンの2回目接種の2週間後から、受けられます。
問題は12歳で、どちらも2回ずつ、合計4回の接種が必要です。
 苫小牧市では10月8日(金)までに、新型コロナワクチンの接種券が発送されます。
 接種券が届き次第、できるだけ早く、コロナワクチンの予約と2回の接種を行い、
 その2週間後からのインフルエンザワクチン2回分の予約も必要です。


【12歳に対する、スケジュールの一例を考えてみました】
① 10/12(火)  新型コロナ1回目(ファイザー社)
② 11/2(火)  同2回目・・・①の3週間後
③ 11/16(火)  インフルエンザ1回目・・・②の2週間後
④ 11/30(火)~12/14(火)  同2回目・・・③の2~4週間後

当院では、「新型コロナワクチン」も、「インフルエンザワクチン」も受け付けていますので、合計4回分の予約・日程の相談が可能です。
窓口もしくは下記の電話で、遠慮無くご相談ください。

 (TEL)0144-53-5800 (診察時間に受け付けています)
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【妊娠中・授乳中の接種】
 
 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします
 「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 
 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフル・イナビルなど)は使用出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします。 
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【当クリニックの予防接種】
 
(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、今回のシーズンもごく少量しか製造されていません
 妊婦さんや、水銀が気になる方、一つのワクチン容器から複数人数分を取り分けて使うことが気になる方、などのために、少量のみ確保しています(無くなり次第終了します)。
  シリンジタイプ ←使い切りタイプは稀少。

(2) 経鼻ワクチンは行っていません
    従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国内で認可された場合には導入を検討いたしますが、現状では行っていません。

(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
(4)接種開始日は、10/18(月)です
   『完全予約制』です

     (在庫がなくなり次第終了いたします)
    
   (TEL) 0144-53-5800
  診察時間内に、窓口又はお電話にてお問い合わせください)
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(5) 価格と回数
 
【生後6か月以上 3歳未満】 
 
    バイアルタイプ←終了しました
 2600円

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後がお勧めです)
必ず、『母子手帳』をご提出ください



【3歳以上 13歳未満】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
 バイアルタイプ シリンジタイプ
 3200円   3800円   
    ↑終了しました       1人で使い切りの安全タイプ

2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
小児は、必ず「母子手帳」をご提出ください(小学生は、できれば提出して下さい)




【13歳以上】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
バイアルタイプ シリンジタイプ
3200円       3800円 
    ↑終了しました       1人で使い切りの安全タイプ
 
・原則として1回接種です 。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。


【公費助成を受けられる方】

期間は、令和3年10月1日~3年1月31日(在庫が無くなり次第終了)
・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします
インフル公費5
 
窓口での負担は、1,300です。 ←終了しました 
7インフル公費
 非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料です。
 期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
 苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
 市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。
 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬です。
体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。
 
その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。
詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。

(下記のボタンをクリックすると、厚生労働省からのインフルエンザに関する情報が閲覧できます)
厚労省  
    (厚生労働省のホームページ)

【当クリニックの新型コロナウイルス対策について】

 こんにちは。
 たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。
 

 新型コロナウイルスが世界中で流行し、日本でもようやくワクチン接種の準備が進んできましたが、世界各国で接種が進んでいるのに比べると、かなり遅れているのが現状です。
苫小牧市の新型コロナウイルスのワクチン接種に関する情報は、以下のバナーから見ることが出来ますので、ご参照ください。
 
   苫小牧市コロナ情報2
上記画像をクリックすると、HPにリンクします
 

 現在は、ワクチン開発と並行して、治療薬の開発も進められています。まだ治験段階で、本当の治療に使える段階ではありませんが、「予防」と「治療」の両輪が根付いて、早くマスクの要らない元の生活に戻れる日が来ることを期待しています。
   medical_vaccine_covid19 lgi01a201401211200[1]   
 


 ここで、マスクに関する情報をご紹介致します。
昨年10月に、豊橋技術科学大学が、スーパーコンピューターを使って以下のような解析を行っています。
 TV番組では、芸能人などが「マウスシールド」なる奇妙な物を装着していますが、未装着と何ら変わらないことが分かります。
また、使い回しが出来てデザインも豊富なことから「ウレタン製マスク」が広く使われていますが、「不織布マスク」ほどの効果はありません。
 状況に応じて使い分ける必要があるのかもしれません。
   マスクとフェイスシールドの効果
  (上記画像をクリックすると拡大表示されます
(国立大学法人豊橋技術科学大学Press Releaseより)

 

 昨年春先に、テレビやインターネットなどで、「耳鼻咽喉科を受診すると、新型コロナウイルスに感染する」という誤った情報が流れて、日本中に拡散しました。
 これをきっかけに、医療機関のうちでも、特に耳鼻科の定期通院をやめてしまったり、症状があっても重症化するまで我慢する方が増えてしまいました。
 当クリニックでも、定期受診が必要だったり、聴力や甲状腺の定期検査が必要だった患者さんが、新型コロナウイルスに感染するのが怖くて、受診しないで様子をみていたと言っておりました(今年になって、久しぶりに来院された方に理由をお聞きしたところ、このようにおっしゃっておりました)。
  佐々木希
上記画像をクリックすると、タレントの佐々木希さんからのメッセージが見られます



 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療機関はこれまで以上に感染防止対策に取り組んでいるところですが、これまで通院されていた方、生活様式が大きく変化し不調を来した方が感染リスクを恐れて、医療機関への受診を控えたり、先延ばしするといった現状があります。
 このような状況から、日本医師会では、患者さんが安心して医療機関に来院できるよう、感染防止対策を徹底している医療機関に対して、『新型コロナウイルス感染症等感染防止対策実施医療機関 みんなで安心マーク』を発行しています。

  日本医師会
上記画像をクリックすると、日本医師会の説明が見られます

当クリニックは、「感染症対策実施医療機関」です。
新型コロナウイルス感染症対策チェックリストに沿った対策を実施していますので、安心してご来院いただけます。

   みんなで安心


「病院へ行くと、新型コロナウイルスに感染する」という誤解をされる理由は、以下のようなものではないか、と考えています。

① 病院の施設そのものに新型コロナウイルスがいて、
  行けば感染する。
② 新型コロナウイルスに感染している患者が待合室にいる、
  もしくは、無症候性の小児や若年の感染者がいて、
  院内感染で新型コロナをうつされる。
③ 病院の医師やスタッフが、新型コロナ患者と接触していて、
  医師やスタッフから新型コロナをうつされる。

これらの誤解に関して、順にご説明させていただきます。

【 ① 病院に新型コロナウイルスがいるという誤解 】
 もちろん、院内に新型コロナウイルスはいませんし、徹底した対策を毎日行っています。
 当院の新型コロナウイルスへに対して実施している実際の取り組みをご紹介致します。受付・医師・看護師が、「院内感染防止のための様々な対策」を講じていることをご理解いただけると思います。

TEC感染対策
 上記画像のクリックで、当院の感染対策ページをご覧いただけます

 その他、鼻やのどの治療のためのネブライザー吸入治療も、この治療によるエアロゾル感染は生じないことが科学的に証明されており、世界的権威のある論文として発表されています。
 また、当院では、隣の方との間を分厚い木製のパーティションで区切って、距離を取り、飛沫感染の対策を実施していますので、安心して治療を受けていただくことが出来ます。
 もちろん、吸入治療スペースはこまめに消毒を行っています

   medical_nebulizer

 下記以外にも、院内各所に感染対策を施していますので、ご覧いただけますと、安心できるのではないでしょうか。

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また、全ての患者さんに共通ですが、診察室に入ってからも、マスクは装着したままでお話しをして、鼻やのどをみる数秒間だけ、マスクを顎の下にずらして診察させていただいています。これも、院内感染を防ぐための対策の一環です。

   マスクは外さない


 

【 ② 新型コロナウイルスに感染している患者が待合室にいる、もしくは、無症候性の小児や若年の感染者がいて、院内感染で新型コロナをうつされるという誤解 】 

 病院を受診することで、「他人から新型コロナ感染症をうつされる」ことを心配している方が多数いらっしゃると思います。そこで、当院では院内感染防止の観点から、待合室で発熱患者さんと一緒になることが無いように、様々な工夫をしております。

 既に発熱中の患者さんには、来院せずに、まずは電話で相談していただき、その内容をお聞きした上で、来院していただくかを判断させていただいております。少しでも新型コロナ感染症の可能性のある方が待合室にいない状況を作るためです。受診している方が、院内感染の心配をせずに、安心して来院できる環境作りのためですので、ご理解のほどをよろしくお願いいたします。
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       クリックすると拡大表示されます

 直近2週間以内で発熱のあった方は、状況次第では、苫小牧市の「新型コロナPCR検査センター」を先に受診していただき、検査翌日の午前中には結果が判明しますので、新型コロナウイルスの陰性が証明されてから受診していただいたりするなど、徹底した院内感染対策を行っております。
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 また、当院を受診した際には、受付で全ての患者さんの検温を行っております。来院前の自宅での検温で正常だった方も含めて、全ての来院者に実施させていただいております。今では、日本中のショップやレストランでも、定着している「非接触型の体温計」での検温を使用しております(症状によっては、消毒殺菌済みの体温計で、再度検温することもあります)。

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 さらに、乳幼児の患者さんは、マスクの装着を嫌がると思いますが、当院では院内に入られる全ての方にマスクの着用をお願いしております。申し訳ありませんが、来院前に乳幼児用マスクを準備してきていただくか、受付にご相談ください。
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 乳幼児は、病院に来たという恐怖心だけで、泣きやまなくなってしまうことも多く、泣き叫んで咳き込みながら、待合室で過ごしていることも多々あるかと思います。
 新型コロナの流行前までは、乳幼児のマスク装着は不要としていました。しかし、新型コロナウイルスの流行している現状では、飛沫感染による他の患者さんへの院内感染を予防するために、「乳幼児でもマスク装着を必須」とさせていただいております。
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 待合室には免疫抑制剤が投与されている方や、心臓や腎臓などに持病をお持ちの方、ご高齢の方など、感染症に罹患すると重篤化してしまう患者さんも、いらっしゃいます。小さなお子さんをお連れの保護者の方にはご面倒をおかけ致しますが、「全ての患者さんが安心して受診できる環境」を作るために、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
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【 ③ 病院の医師やスタッフが、新型コロナ患者と接触していて、医師やスタッフから新型コロナをうつされるという誤解 】
  
 受診する側と、医療機関側の両方が、しっかりとマスクの着用・手指消毒・検温などの感染対策を行っている限り、耳鼻咽喉科クリニックの受診で新型コロナウイルスに感染することは考えにくいと思われます。
 当院スタッフは全員、1日2回の検温を行い、感染予防のための特殊な不織布マスク(サージカルマスク)を装着して、こまめに手指消毒を行っています。体調不良者は出勤していません。
 「感染症対策実施医療機関」の基準を満たした医師とスタッフですので、安心して病気のご相談をしていただけます。

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 当クリニックでは、今後も上記の感染対策を継続して、安心して受診できる環境を整えて参ります。また、少しでも早く新型コロナ感染症が収束して、元の生活に戻れる日を願っております。
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【ハンノキ花粉症が終わり、シラカバ花粉症が始まります】

 こんにちは。
 たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの院長の黒田です。
 
 今年は2~3月の気温が観測史上で最高を記録して、雪が積もることも路面が凍結することも無く、暖かい春の陽気を感じる日が続きました。
 気温上昇の影響で、春の花粉が例年よりも早く飛散しており、飛散量も多くなっています。
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 例年は、3月の雪解けの頃に飛散する「ハンノキ」の花粉が、今年は3月初めから大量に飛散しています。
 既に血液検査で自分が「ハンノキ花粉症」であることを知っている患者さんは、3月中に来院してアレルギー性鼻炎の治療を開始しています。
 
 実際の飛散量は以下の通りです。
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上の図をクリックすると拡大表示されます
   (北海道立衛生研究所のHPより)
 
 花粉症では、「鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ」などの症状が強く出る傾向があります。
   
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 また、鼻風邪と花粉症を区別することは重要です。
 花粉症の場合には、風邪薬では効果が無いことが多く、また、適切な薬剤を選択しなければ、十分な効果が得られません。
 アレルギー性鼻炎かどうかを調べて、実際に鼻の中を見てもらって、専門医から適切な処方を受けることが大事な理由は、ここにあります。
     
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 そろそろ「ハンノキ」の花粉症は一段落して、今後4月中旬~5月いっぱいは「シラカバ」花粉症の時期になります。
 今年の北海道のシラカバ花粉症ですが、以下の通り、花粉の飛散量は例年並みとの予報が出ています。
 花粉2020_例年比
 (上の図をクリックすると拡大表示されます
    (日本気象協会のHPより)
  
 ちなみに、昨年のシラカバ花粉の飛散は、以下の通りでした
(今年は、4/16現在、まだ報告はありません)。
 2020shi
 (上の図をクリックすると拡大表示されます
   (北海道立衛生研究所のHPより)
 
 ゴールデンウイーク頃をピークに、非常にたくさん飛散していたことが分かります。気温次第でピーク時期が前後するのでしょうが、今年も多数の飛散が予想されます。
 検査を受けて、自分が「シラカバ花粉症」と分かっている人は、まだ発症前であっても、「もうすぐシラカバ花粉の時期なので」と、お薬を受け取りに来ている方が多数いらっしゃいます。
 自分の「体質」が分かってることのメリットは、このあたりにあります。

 自分の症状が「花粉症」に似ていて、まだ一度も検査を受けたことが無い方は、耳鼻咽喉科専門医を受診して、花粉症を含めた「アレルギー検査」を受けることをお勧め致します。
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 花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽(がいそう)」といわれる「一度始まるとなかなか止まらない咳」を合併することもあります。
 そして、鼻水が多くなると後鼻漏(こうびろう)も増えるため、後鼻漏による咳が加わって、さらに症状が悪化することがあります。
 この場合には、風邪用の咳止めでは無く、花粉症用の咳止めを使用すると効果的です。
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 鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの鼻症状については、耳鼻咽喉科専門医の受診をお勧めいたします。
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【令和2年度のインフルエンザワクチンの接種のお知らせ】

  こんにちは。院長の黒田です。
 
 今年は、「新型コロナウイルス感染症の世界的流行」のため、生活様式が一変してしまいました。
 仕事では、出勤調整やリモートワークが当たり前になり、学生は登校できない日々が続き、行事や大会はほぼ中止。世界中で人の往来が無くなり、誰もが感染予防策を考えて、実行するようになりました。
 1年前との今頃とは、生活様式が一変してしまいましたが、いつかは以前のように元に戻るのか、あるいは全く新しい生活が根付いていくのか、誰にも分かりません。
 目に見えない恐怖感を抱いていても何も変わらないので、誰もが出来る様な感染予防策を普通に実践していくしかないのかな、と感じています。
 
 最近の傾向ですが、当院では「めまい」で来院される方が非常に増えています。心身のストレスが原因で生じる一過性のめまい感の方がほとんどですが、内耳が原因のめまいの方も少なからずいらっしゃいます。
また、新型コロナウイルスを恐れて外出や受診を控えることで、難治化・重症化した状態で、耳・鼻・のどの病気で来院される方もいらっしゃいます。
 季節の変わり目で気温も下がっていきますので、風邪を引く方も増えています。また、マスクが出来ない乳幼児では、中耳炎の合併が増えてきました。
 
 当クリニックでは、新型コロナ感染症対策をできる限り行って、安全に診察を受けていただけるように工夫しておりま
一般的な感染予防策を行うことはもちろん大事ですが、体調不良時には、我慢しないで医療機関に御相談くださいますよう、お願いいたします。
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 さて、今年もインフルエンザの予防接種の時期になりました。
 上述の「新型コロナウイルス感染症」の影響で、感染症への意識が高まり、今年はインフルエンザワクチン接種を早期に希望する方が増えると予想されています。実際、9月中にたくさんの方から予防接種に関する問い合わせがあり、当クリニックも、例年以上に早期にワクチンを確保して準備を進めておりました。
 時期が遅くなり過ぎて「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、予約するのを忘れて「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という事が無いように、早めに接種の計画を立てていただくことをお勧めいたします。



【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
       medical_yobou_chuusya_baby[1]        


 

【ワクチン接種のおすすめ時期】

 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。

 以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。
 遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします。
 
(12歳以下)
   1回目 10月下旬~11月上旬
        ↓(4週後)

   2回目 11月下旬~12月上旬
 

(13歳以上)
   11月上旬~12月上旬
 
 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
 つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。最後の接種が12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。
       151015-img06  141029-img3


 接種の時期に関しては、今年は厚労省から、以下のような「接種時期ご協力のお願い」が来ております。65歳以上の方が、確実にワクチン接種を受けていただけるようにするための依頼です。
当クリニックも、原則として以下の通りで予約を受付する予定ですが、ワクチンの在庫は十分にありますので、特別な事情のある方は予約時に御相談ください。
 
10/1〜    65歳以上の方
           60-64歳(慢性高度の心・腎・呼吸機能不全者)
10/26〜  全ての方

ワクチン接種の時期
   (上記資料は、クリックで拡大します)




【他の予防接種との間隔】
  
 今年の10月1日より、予防接種の間隔に関して、大きな改正があります。以前は、不活化ワクチン・生ワクチンともに、必ず間隔をあけて接種を行っていました。しかし、今年からは「注射生ワクチン同士だけ間隔をあける必要があります」が、それ以外は間隔をあける必要が無くなり、同時接種も可能となります。
 インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」ですので、今年からは、他の予防接種との間隔を気にせずに、接種することが出来ます。
        141029-img4
詳しくは、下記の資料をご覧下さい。
 ワクチン接種間隔        

     (上記資料は、クリックで拡大します)


 

【妊娠中・授乳中の接種】
 

 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 
 但し、『妊婦がインフルエンザに罹患すると、気管支炎・肺炎などの重篤な合併症を併発しやすく、妊娠週数とともにリスクが増大します(心肺機能が悪化して入院するリスクは、妊娠14~20 週で 1.4 倍、27~31 週で 2.6 倍、 37~42 週で 4.7 倍)。さらに妊婦がインフルエンザに感染すると、自然流産・早産・低出生体重児・不当軽量児・胎児死亡が増加すると言われています。
 
 現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、理論的に妊婦・胎児に対して問題はなく、米国疾病予防局および米国産婦人科学会は、インフルエンザ流行期間に妊娠予定(妊娠期間に関係なく)の女性への不活化インフルエンザワクチン接種を推奨しています』
(以上、日本産婦人科学会による産婦人科診療ガイドライン-産科編2017より)。
 
 つまり、日本の産婦人科学会では、積極的な推奨も禁止もしていない状態です(アメリカでは推奨されています)。よって、妊娠中の方は、通院中の産科担当医にご相談されることをお勧めいたします「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」というタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 
 しかし、授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフルなど)を使用は出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします(以下をご参照ください)。  
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【授乳中のインフルエンザ治療】

 授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、母乳中にインフルエンザウイルスが含まれ、母乳を介して乳児に感染を起こすことはほとんど無いと考えられています。しかし、母親と乳児は日常から接触する機会が多く、母乳とは関係なく、咳などの飛沫感染によって乳児に感染する可能性が高いと言われています。
 そして、抗インフルエンザ薬(タミフル、イナビルなど)は母乳中に移行すると言われており、投薬中に母乳を与えることは避けることとなっています。米国予防注射詰問委員会の勧告では、抗インフルエンザ治療薬について、「授乳中の婦人には投与しない」「投与する場合には授乳は避ける」とあります。
        
  151015-img08   

 



【今年のワクチン供給量】
 

 今年の供給量は、昨年の製造量より7%増、昨年の実際の使用量と比較すると12%増です。しかし、医療機関が在庫できるワクチン数は昨年とほぼ同数と見込まれています。
     (下のグラフをクリックすると拡大表示されます)
  
   ワクチンの供給量

   ワクチンの供給量の週別推移
           (厚生労働省のHPより)

 上記の通り、12月になれば医療機関にも十分な量のワクチンが行き渡ると予想されますが、12歳以下で2回接種が必要な場合、1回目の接種が12月では遅すぎます。10月下旬~11月上旬には、1回目の接種を受けることをお勧めいたします。
 前述の【ワクチン接種のおすすめ時期】を参考に、確実な接種のために、医療機関に事前に予約されることをお勧めいたします。

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【当クリニックの予防接種】
 

(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、今回のシーズンもごく少量しか製造されていません妊婦さんなど、水銀が気になる方のために、少量のみ確保しています(無くなり次第終了します)。
 シリンジタイプ ←今年も、保存料無しタイプは稀少。


(2) 経鼻ワクチンは行っていません
    従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国内で認可された場合には、当院も導入を検討いたしますが、現状では導入の予定はありません。


(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
(4)   接種開始日は、10/1(木)です
    『完全予約制』です

     (在庫がなくなり次第終了いたします)
    診察時間内に、窓口又はお電話にてお問い合わせをお願いいたします。
     (TEL) 0144-53-5800
  
    hospital_uketsuke      


 

(5) 価格と回数
 
【生後6か月以上 3歳未満】 
 
   バイアルタイプ
  2600円


2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後がお勧めです)
必ず、『母子手帳』をご提出ください



 

【3歳以上 13歳未満】
水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
 バイアルタイプ   シリンジタイプ
 3200円     3700円 
                              保存料の水銀なし。1人で使い切りの安全タイプ


2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
小児は、必ず「母子手帳」をご提出ください(小学生は、できれば提出して下さい)



 

【13歳以上】

水銀の添加物を含まず、アレルギーなどの副作用が少ないタイプも選べます。
(製造数が非常に少ないです。在庫がなくなり次第、終了します)
  バイアルタイプ シリンジタイプ    
 3200円  3700円
          保存料の水銀なし。1人で使い切りの安全タイプ
 

・原則として1回接種です 。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。



【公費助成を受けられる方】

期間は、令和2年10月1日~3年1月31日(在庫が無くなり次第終了)
・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします

 インフル公費5
  窓口での負担は、(1,300円)です。


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  非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料になります。
  期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
  苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
  市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。
 

 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬で、しかも一度開封してしまうと保存することができません。体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。

その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。 詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。

(下記のボタンをクリックすると、厚生労働省からのインフルエンザに関する情報が閲覧できます)
   厚労省Q&A   
    (厚生労働省のホームページ)

 

 

春の花粉症が始まりました。

こんにちは。
たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。
 
 世界中で新型コロナウイルスの感染が広がり、パンデミック状態が宣言されています。未知のウイルスに対する検査方法も治療法も確立しておらず、無症状の感染者が周囲に感染を広げている様です。
 鼻やのどからの飛沫物で感染することが分かってきており、鼻やのどを診察するのが仕事である耳鼻咽喉科の医師としては、自分自身が感染者とならないか、感染の媒介者にならないか、細心の注意をはらっています。診察や、カルテ書きを含めて、何らか行為をしたらすぐに手指消毒、をこれまで以上に意識的に行うようにしています。
感染のリスクを考えて、「鼻やのどの診察はしません」「鼻やのどの検査はしません」という耳鼻咽喉科もあるようです。当院は、厚労省や保健所などの指針に従って、診療を続けていく方針です。


 さて、そろそろ新学期も始まり、小学校では5~6月にかけて、耳鼻科検診が始まります。
該当する学年のお子さんがいるご家庭では、お子さんの日々の状況を記録する問診票が配られます。
また、検診の際に耳垢で鼓膜が見えない状態だと、後日の耳鼻科受診が必要になります。できるだけ、検診を受ける前に耳垢を取り除いておきましょう。耳の穴の見えるところにある物はご家庭で、耳の穴の内部にあって見えない物は耳鼻咽喉科専門医を受診して、耳の中のお掃除をしておいてください。
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 3月になり、今年も花粉症が本格化してきました。
例年よりも早く、3月初めには「ハンノキの花粉症」が始まっており、4月からは、「シラカバの花粉症」が始まります。シラカバ花粉症では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、頭痛などの症状が強く出る傾向があります。
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鼻風邪と花粉症を区別することは重要です。
花粉症の場合には、風邪薬では効果が無く、また、花粉症の程度によって適切な薬剤を選択しなければ、薬を内服しても十分な効果が得られないことがあります。
アレルギー性鼻炎かどうかを調べて、実際に鼻を見てもらってから処方を受けることが大事な理由は、ここにあります。

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それでは、今年の2月に発表されていた「シラカバ花粉症」の飛散予測がどうだったか、見てみましょう。

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       (日本気象協会のHPより) 
例年比では、130%と、いつもよりやや多い程度です。 

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        (日本気象協会のHPより)
しかし、昨年との比較では、300%(!)です。
 

そして、実際の飛散量は以下の通りです。
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       (北海道立衛生研究所のHPより)

 まだ、4月の「シラカバ」は飛散していませんので、3月の花粉症である「ハンノキ」の飛散状況を見ています
 (「シラカバ花粉」の飛散状況については、4月に入ってから報告が出てくると思います)。
例年以上にたくさんの花粉が、しかも3月初めから一気に飛散していることが分かります。
今年は、ご自身が「ハンノキ」花粉症であることをご存知の方は、3月に入るのと同時に、鼻水・くしゃみ・目のかゆみがつらくて、たくさん来院されています。

 「ハンノキ」花粉症の方は、だいたいが「シラカバ」花粉症も持っているため、来院時には「今年はシラカバの花粉の飛散量が、昨年の3倍と予想されていますから、4~5月も続けて治療しましょうね」と声かけをするようにしています。
自分が「ハンノキ」「シラカバ」の花粉症だと分かっている方は、この時期はしっかりと治療されています。
但し、昨年は「シラカバ」の飛散量が予想に反して少なめでした。なので、全く治療をしなかったけれども、鼻の調子は良かった、という方もたくさんいらっしゃると思います。しかし、今年はかなり状況が異なるようです。 

 以上より、
「シラカバ花粉症」の診断がついていて、昨年は無症状で過ごせた方でも、今年は鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみがひどくなる人が多いのではないかと、予想しています。

「シラカバ花粉症」の方は、今年はひどくならないうちに、耳鼻咽喉科専門医へご相談ください。
 
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以上のように、「自分が花粉症を持っているか」を知っておくことは重要で、正しい治療を受ける近道になります。
一度調べてしまえば、今後毎年の鼻症状について、自己診断することも可能になるので、「花粉症の時期が来たので、今年も来院しました。いつものお薬をお願いします」とおっしゃって来院する患者さんもたくさんいます。
 
花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽」と言われるような一度始まるとなかなか止まらない咳を合併することもあります。そして、鼻水が多くなると後鼻漏も増えるため、鼻汁による咳を伴って、さらに症状は悪化することがあります。
「鼻かぜではなく花粉症かも」、「鼻とのどの風邪ではなく、花粉症に伴う咳かも」と考えてみても良いかもしれません。
咳がなかなか止まらない場合には、耳鼻咽喉科専門医でアレルギーの検査を受けていただき、必要があればアレルギーの治療を開始することをお勧めいたします。

         150312-img03    

 
 また、小児の場合には、鼻水の出る状態が長く続くと「中耳炎」を合併することが多いため、しっかりと耳垢を取り除いて鼓膜を確認することが重要です。中耳炎は軽症であれば薬を飲むことで改善しますが、重症化してしまうと、激しい耳痛、発熱、さらには鼓膜が破れて耳だれが出ることがあります。重症化して鼓膜がぱんぱんに腫れている場合には、鼓膜切開術が必要になることがあります。
小さな子供は、耳の不快感があっても保護者に訴えないでいることが多いので、「鼻水が出ているし、もしかしたら中耳炎になっていないかな?」と考えてあげることが大事です。

 春の花粉症の時期は、年度替わりの新学期の時期と重なります。なので、「この春から保育園に通い始めたら、鼻水が止まらなくなった」「鼻水が出ながら幼稚園に通っていたけれど、『発熱しているので』とお迎えに来るよう言われた」という相談がたくさんあります。中耳炎を合併していることが少なくありませんので、耳鼻咽喉科専門医を受診することをお勧めいたします。

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 そして、小児、成人を問わず、「アレルギー症状」と決めつけずに「副鼻腔炎」の有無を調べることも重要です。小児の場合、アレルギー性鼻炎患者の約50%が副鼻腔に異常があり、逆に副鼻腔炎患者の25~75%にアレルギー性鼻炎が認められると言われています。
2つの病気を合併している場合には、両方の治療が必要なことが少なくありません。
副鼻腔炎は中耳炎を難治化させる原因としても知られており、長引く中耳炎では副鼻腔炎の有無を確認することが重要です。
 

この時期の「鼻水、鼻づまり、くしゃみ・目のかゆみ」などの症状については、耳鼻咽喉科専門医の受診をお勧めいたします。
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春の花粉症が終わり、夏の花粉症が始まりました

 こんにちは。たくゆう耳鼻咽喉科クリニックの黒田です。
 
 元号が、平成から令和に変わりました。しかし、周りで起こっていることには何ら変化が無く、新しい時代を感じることがあまり無い気がしているのは、私だけでしょうか。
 5~6月には、小学校で耳鼻科の検診が始まります。学校検診の結果、耳鼻咽喉科の受診を勧められた場合には、忘れずに受診しておきましょう。   
            
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 さて、今年も花粉症が本格化してきました。
 鼻の症状があるときに、風邪なのか、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)なのかを区別することは、非常に重要です。なぜなら、アレルギー性鼻炎の場合には、風邪薬では効果が無く、また、花粉症の程度によって適切な薬剤を選択しなければ、抗アレルギー剤を内服しても十分な効果が得られないことがあるからです。
 アレルギー性鼻炎かどうかを調べて、実際に鼻を見てもらってから処方を受けることが大事な理由は、ここにあります。
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季節性の花粉症ですが、4月下旬のゴールデンウイーク前の頃から、「シラカバの花粉症」が始まっています。シラカバ花粉症では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、頭痛などの症状が強く出る傾向があります。
 それでは、今年の2月に発表されていたシラカバ花粉症の飛散予測について、見てみましょう。飛散数は、過去10年との比較では50~70%と少ないだろう、と予想されていました。

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 (日本気象協会のHPより)
 

そして、実際の飛散量は以下の通りです。
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(北海道立衛生研究所のHPより)

 予想は当たっており、例年に比べて非常に少なかったことが分かります。
例年ですと、シラカバ花粉症の方は、4月のうちに「鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみ」が強くなり、受診されていました。
 しかし、今年は5月の中旬以降、特に下旬になってから受診される方がほとんどでした。飛散量と症状の強さが、完全に一致するわけではありませんが、今年は症状が軽くて、様子をみていた方が多かったと思われます。
 6月以降は、シラカバ花粉の飛散が無くなりますので、アレルギーの薬は終了です。また来年の4月以降に花粉症の症状が始まったら、治療を行うことになります。
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 シラカバ花粉の飛散は少ないままで終わりになりますが、それに代わって夏の花粉症が早々に始まっています。「カモガヤ」に代表されるイネ科の牧草系の雑草の花粉症です。例年、5月中は少量しか飛散せず、6月に入ってからピークを迎えるのですが、今年は、5月の時点で大量に飛散しています。
 下図のように、これからも飛散量が増えていきそうな勢いで、今年の6~7月は、「カモガヤ花粉症」の症状が強く出そうです。

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(北海道立衛生研究所のHPより)

 実際、当院で「カモガヤ花粉症」と診断されている方は、「くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ」の症状で、5月中から治療を開始しています。そして、来院される患者さんの数も例年に比べて多い印象です。自分自身が「カモガヤ花粉症」だと分かっている方は、早期から適切な治療を行えるわけです。
 ちなみに、「カモガヤ」って、どんな草だと思いますか。実は、牧草地帯で無くても、普通に道ばたに生えています。公園や住宅の庭にも生えています。下の写真が「カモガヤ」です。どうでしょう、見たことがありませんか?

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花粉症のときには、気道の過敏性が亢進して咳も出やすく、「アトピー咳嗽」と言われるような、一度始まるとなかなか止まらない咳を合併することもあります。そして、鼻水が多くなると後鼻漏も増えるため、鼻汁による咳を伴って、さらに症状は悪化することがあります。
 「鼻かぜではなく、花粉症かも」、「鼻とのどの風邪ではなく、花粉症に伴う咳かも」と考えてみても良いかもしれません。
 咳がなかなか止まらない場合には、耳鼻咽喉科専門医でアレルギーの検査を受けていただき、アレルギーの治療を開始することをお勧めすることがあります。
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 また、小児の場合には、鼻水の出る状態が長く続くと「中耳炎」を合併することが多いため、しっかりと耳垢を取り除いて鼓膜を確認することが重要です。中耳炎は軽症であれば薬を飲むことで改善しますが、重症化してしまうと、激しい耳痛、発熱、耳だれが出ることがあり、場合によっては鼓膜切開が必要になることがあります。
 小さな子供は、耳の不快感があっても保護者に訴えないでいることもあり、「鼻水が出ているし、もしかしたら中耳炎になっていないかな?」と考えてあげることが大事です。
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そして、小児、成人を問わず、「アレルギー症状」と決めつけずに副鼻腔炎の有無を調べることも重要です。小児の場合、アレルギー性鼻炎患者の約50%が副鼻腔に異常があり、逆に副鼻腔炎患者の25~75%にアレルギー性鼻炎が認められると言われています。
 2つの病気を合併している場合には、両方の治療が必要なことが少なくありません。

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鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの鼻症状については、耳鼻咽喉科専門医の受診をお勧めいたします。
    

【平成30年度のインフルエンザ予防接種について】

 こんにちは。院長の黒田です。
 
 このたびの「北海道胆振東部地震」に際し、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。当院に通院中の患者さんにも、避難所での生活を余儀なくされている方がいらっしゃいます。1ヶ月が経過した現在もなお、余震が続いていますが、皆様の安全と被災地の1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
 この地域では、地震の影響で体調を崩されている方がたくさんいらっしゃいますが、当院へは「めまい」「鼻水・くしゃみ」で来院されるかたが増えています。心身のストレスが原因で生じる一過性めまいの方がほとんどですが、内耳が原因のめまいの方も増えています。また、地震の揺れや、家財の整理などで、ハウスダストに暴露された方は、アレルギー性鼻炎を発症されています。
 また、次々にやって来る台風ですが、気圧の変化に伴って、「めまい」を発症することが少なくありません。
 季節の変わり目で気温も下がっていきますので、体調には気をつけてお過ごし下さい。

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 さて、今年もインフルエンザの予防接種の時期になりました。
 昨年は、インフルエンザワクチンの供給量が不足して、「接種を希望しても医療機関にワクチンの在庫が無く、受けられなかった」、「1回目の接種を受けたのに、2回目が受けられなかった」という方がたくさんいました。
 今年のワクチンの情報をお伝えいたします。
 

【今年のワクチンの株】

今年は、A2株B2株の計4価のうち、2価が変更になっています。

・ 昨年、平成29年度(2017/2018シーズン)
    A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
    A/Hong Kong(香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)
    B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
    B/Texas(テキサス)/2/2013(ビクトリア系統)

・ 今年、平成30年度(2018/2019シーズン)
    A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
    A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2) ←変更
    B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
    B/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統) ←変更

この組み合わせは、厚生労働省が流行予測を行って5~6月に公布され、各製薬メーカーは7月にはその発表と全く同じ組み合わせのワクチンを製造し始めます。A型の株のうち、H1N1型は数年間同じで変わらないのに対し、H3N2型の株は、ほぼ毎年変わります。

このH3N2型が厄介で、流行が予想されて選定されたウイルス株が鶏卵の中でうまく発育せずに、別な型のウイルスが増殖してしまって、本来作るべきワクチンが製造できなくなりやすいのです。これを『鶏卵(けいらん)の馴化(じゅんか)』といいます。

昨年は、この『馴化(じゅんか)』のために、目的としていたワクチンが作成できず、急遽ウイルス株を変更して作成をやり直したため、製造が間に合わず、全国的にワクチンが足りなくなってしまったのです。鶏卵が材料である限り、目的とするワクチンが作れない問題は解決しません。現在、鶏卵を材料としないワクチンの開発を試みているメーカーがあり、将来的に実用化されれば、ウイルス株の整合性・ワクチン不足問題とも解決されると見込まれています。
(下図はクリックで拡大します)

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【接種の年齢と回数】

(1) 6か月以上3歳未満  1回0.25ml 2回接種
(2) 3歳以上13歳未満   1回0.5ml   2回接種
(3) 13歳以上        1回0.5ml   原則として1回接種(特別な事情があれば2回接種)
      
※ 生後0~6ヵ月まではワクチンを接種しても抗体が増えず、有効性が確認されていないため、
  ワクチン接種の対象となっていません(接種希望があっても接種できません)
※ 1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて
  2回目の接種を受けて構いません。
※ 2回接種する場合は、腕の腫れを減らすため、左右交互に打つことが勧められています。
        medical_yobou_chuusya_baby[1]


 

【ワクチン接種のおすすめ時期】
 インフルエンザワクチンは接種後2週目から抗体が上昇し始めて1ヵ月でピークに達し、その効果は約5ヵ月間持続します。2回接種が必要な場合、1回目の接種で抗体がピークに達している1か月後に追加接種した場合に最も抗体が上昇します。2回目の接種はこの頃に受けるのがよいでしょう(一般的には、接種間隔は2~4週とされています)。以下は当院として推奨するワクチン接種スケジュールの例です。
 遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことをお勧めいたします。

(2回接種の例)
1回目 10月下旬~11月上旬
          ↓(4週後)
2回目 11月下旬~12月上旬

(1回接種の例)
  11月上旬~12月上旬

 ワクチン接種後の効果の持続期間ですが、一般的には、2回の接種後1か月で77%が有効予防水準に達し、接種後3ヶ月で有効抗体水準は約78.8%と維持されていますが、接種後5ヶ月では約50.8%まで減少すると言われています。
つまり、最後の接種が11月上旬の方は、2月上旬までは約80%、4月上旬までは50%の抗体が維持されます。最後の接種が12月上旬ですと、3月上旬までは80%、5月上旬までは50%、ということになります。
   151015-img06   inhuruenza14

 


【他の予防接種との接種間隔】
不活化ワクチン及びトキソイド接種を受けた場合は、6日以上の間隔をあけて、
生ワクチン接種を受けた場合は、ウイルスの干渉を防ぐために27日以上の間隔をあけて、
次のワクチンを接種することが推奨されています。

安全性を確保するために、インフルエンザ予防接種の前に受けたワクチンをご確認ください。

【不活化ワクチン】  ⇒ インフルエンザ予防接種は6日以上あける
インフルエンザ菌b型(Hib)、肺炎球菌、インフルエンザ、DPT、DT、ジフテリア、
破傷風、ポリオ、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、子宮頸がん

【生ワクチン】 ⇒ インフルエンザ予防接種は27日以上あける
MR、麻疹、風疹、BCG、おたふくかぜ、水痘、ロタウイルス、黄熱
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【妊娠中・授乳中の接種】
 妊婦または妊娠している可能性のある場合には、「予防接種の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること」となっています。よって、万が一の危険性を心配される方は、接種を控えたほうが良いと思われます。
 
 但し、『妊婦がインフルエンザに罹患すると、気管支炎・肺炎などの重篤な合併症を併発しやすく、妊娠週数とともにリスクが増大します(心肺機能が悪化して入院するリスクは、妊娠14~20 週で 1.4 倍、27~31 週で 2.6 倍、 37~42 週で 4.7 倍)。さらに妊婦がインフルエンザに感染すると、自然流産・早産・低出生体重児・不当軽量児・胎児死亡が増加すると言われています。
 
 現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、理論的に妊婦・胎児に対して問題はなく、米国疾病予防局および米国産婦人科学会は、インフルエンザ流行期間に妊娠予定(妊娠期間に関係なく)の女性への不活化インフルエンザワクチン接種を推奨しています』
(以上、日本産婦人科学会による産婦人科診療
ガイドライン-産科編2017より)。
 
 つまり、日本の産婦人科学会では、積極的な推奨も禁止もしていない状態です(アメリカでは推奨されています)。よって、妊娠中の方は、産科担当医通院中のにご相談されることをお勧めいたします「接種は問題が無い」と言われた妊婦さんは、当院でワクチン接種が可能です

 一方、授乳期間中は、インフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンというタイプで、ウイルスの病原性を無くしたウイルスの成分を用いているため、ウイルスが体内で増えることが無く、母乳を介してお子さんに影響を与えることはありません。    
 
 しかし、授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、授乳を続けながら治療薬(タミフルなど)を使用は出来ません。なので、授乳しながらでも受けられるワクチン接種による予防をお勧めいたします(以下をご参照ください)。
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【授乳中のインフルエンザ治療】
授乳期間中にインフルエンザに罹患してしまった場合、母乳中にインフルエンザウイルスが含まれ、母乳を介して乳児に感染を起こすことはほとんど無いと考えられています。しかし、母親と乳児は日常から接触する機会が多く、母乳とは関係なく、咳などの飛沫感染によって乳児に感染する可能性が高いと言われています。
 そして、抗インフルエンザ薬(タミフル、イナビルなど)は母乳中に移行すると言われており、投薬中に母乳を与えることは避けることとなっています。米国予防注射詰問委員会の勧告では、抗インフルエンザ治療薬について、「授乳中の婦人には投与しない」「投与する場合には授乳は避ける」とあります。
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【今年もワクチン不足の可能性があります】
 上記の通り、昨年は「鶏卵の馴化」、熊本震災によるワクチンメーカーの製造ライン停止などが原因で、ワクチンの供給量が極端に少なく、最後まで接種を受けられなかった人も少なくありませんでした。
 
 今年は、当初に選定したウイルス株がワクチン製造に適していることもあり、大きな混乱が起きていません。
但し、製造量は昨年と同量となる見込みです。また供給のペースも、11月初めまでは昨年以上となりますが、11月中旬以降は昨年と同様にペースが鈍るようです。
(下のグラフをクリックすると拡大表示されます)

ワクチン製造量

ワクチン累積供給量
                 (厚生労働省のHPより)

 
 昨年ほどの混乱は生じないと思われますが、医療機関が在庫できるワクチン数は昨年とほぼ同数と見込まれており、接種時期が後ろにずれ込むほど、ワクチンが足りなくなります。
 かといって、あまりにも早く10月中旬までに接種を受けても、ワクチンの効果が翌年の春先には切れてきますので、前述の【ワクチン接種のおすすめ時期】を参考に、確実な接種のために、医療機関に事前に予約されることをお勧めいたします。
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【当クリニックの予防接種】

(1) チメロサール(水銀を含有した保存料)の入っていない、1人で使い切り型のワクチンは、今回のシーズンもごく少量しか製造されていません。妊婦さんなど、水銀が気になる方のために、ごく少量のみ確保しています
(無くなり次第終了します)。

     シリンジタイプ  ← 今年も、保存料無しシリンジタイプは稀少。


(2) 経鼻ワクチンは行っていません
   従来型の注射ワクチンのみです。経鼻ワクチンが「推奨されるワクチン」として国内で
   認可された場合には、当院も導入を検討いたしますが、現状では導入の予定はありません。
 



(3) 小児は、誤接種を防ぐために「母子手帳」を必ず持参して下さい
    持参の無い場合、安全を重視して、接種はできません。
 
 

(4)   接種開始日は、10/29(月)です
    『完全予約制』とさせていただきます
     (ワクチンの流通数が、昨年程度で少ないため)
       在庫がなくなり次第終了いたします

    当院診察時間に、窓口又はお電話にてお問い合わせをお願いいたします。
     (TEL) 0144-53-5800
  
接種の時期ですが、遅くとも12月上旬までには最後の接種を済ませておくことを
お勧めいたします。
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(5) 価格と回数
 
【生後6ヶ月以上 3歳未満】   
          バイアルタイプ      2500円
2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
必ず、母子手帳をご提出ください。


【3歳以上 13歳未満 】
      バイアルタイプ   3000円
               
2週間以上あけて、2回接種が必要です(3~4週間後をお勧めします)
小児は、必ず母子手帳をご提出ください(小学生は、できれば提出して下さい)。


【13歳以上】
           バイアルタイプ   3000円
原則として1回接種です 。
※ 一般に、13歳以上では1回接種で十分な免疫が得られるとされています。
  但し、13歳以上でも基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態
  にあると考えられる方などは、医師の判断で2回接種が可能な場合があります。
 

 

【公費助成を受けられる方】

 平成30年11月1日(木)~31年1月31日(木)

・下記に該当する方は、公費助成が受けられます。
氏名・年齢・住所を確認できる身分証明書や、必要な手帳をお持ちでない場合には、
 公費助成は受けられません
必要書類をお忘れの方は、持参のうえで再来院をお願いいたします

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  窓口での負担は、1,300円です。


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  非課税世帯の方でも、生活保護世帯以外の方は有料になります。
  期間外の接種は、対象外となりますのでご注意ください。
  苫小牧市に住んでいても、苫小牧市に住民登録が無い場合は対象外となります。
  市外の医療機関で接種したときなど、全額自己負担で接種された方への補助はありません。

 

ワクチンは数に限りがある貴重なお薬で、しかも一度開封してしまうと保存することができません。大事なワクチンが無駄にならないよう、接種の予約をしていただく必要があります。

また、体調を崩したり、都合が悪くなって予約をキャンセルされる際には、早めにご連絡いただけますと、貴重なワクチンが無駄にならずに済みます。御協力のほど宜しくお願いいたします。

その他、インフルエンザの予防接種に関するお問い合わせは、遠慮なく、当院の窓口またはお電話でお願いいたします。 
詳細については、下記の厚生労働省のHPに記載がありますので、ご参照下さい。
(下記のボタンをクリックで、厚生労働省からのインフルエンザに関する情報が閲覧できます)
    厚労省 
    (厚生労働省のホームページ)